12日に行われたサッカー日本一を争う天皇杯全日本選手権の準決勝は、観客数の上限を設けずに開催された。新型コロナウイルス流行後、国内の大規模スポーツ行事では初めてとみられ、埼玉スタジアムでの浦和―C大阪には、Jリーグの今季最多を上回る3万933人が来場した。川崎市の等々力陸上競技場での川崎―大分は約7割の収容率を記録し、1万7595人が観戦。2会場ともアウェー側は空席が目立ったものの、ホーム側はほぼ満席となった。
 サポーターはこの時を待ち望んでいた。埼玉スタジアムに来た東京都八王子市の大学生近藤和樹さん(22)は「コロナで(世間が)沈みかけている中、人が入ると一体感を持てる」。C大阪戦で先制ゴールを決めた浦和の宇賀神友弥選手(33)は「いつもの光景が戻ってきた」と笑顔を見せた。
 政府の行動制限緩和を受け、日本サッカー協会が感染対策の安全計画を開催自治体に提出して実現した。東京・国立競技場で行われる19日の決勝も動員制限はなく、6万8000人のスタジアムが満員になることも期待される。新型コロナ発生から2年近く。スポーツ界も日常を取り戻す第一歩を踏み出した。 (C)時事通信社