岸田文雄首相が18歳以下への10万円相当の給付で、年内に全額現金で一括給付することを認める意向を示したことを受け、事務を担う自治体からは全額現金給付に関する方針の表明が相次いだ。ただ、既に5万円の現金給付の手続きに入った自治体もあり、一括給付については対応が分かれている。
 政府は、現金とクーポンで5万円ずつ給付することを原則としている。しかし、クーポンは支給に伴う事務負担が大きくなるほか、使える店舗が限られる地域もあるため、各自治体から反発が出ていた。
 全額現金給付をめぐり大阪市は当初、「同時に支給することは想定していない」(松野博一官房長官)との国の方針を受け、年内一括給付を断念したが、首相発言を受け再検討。市幹部は13日、「ぎりぎり間に合う可能性がある」と話した。
 和歌山市は、尾花正啓市長が年内一括給付を目指す考えを表明しており、14日にも結論を出す。栃木県栃木市も年内に一括給付を行う方針だ。
 川崎市の福田紀彦市長は13日、取材に対し全額現金給付の意向を表明。ただ、一括給付は「どう考えても間に合わない」として、5万円を年内に、残りの5万円は年明け以降に給付する考えを示した。
 一方、名古屋市の河村たかし市長は13日の記者会見で、「僕はクーポンでやるのがええと思います」と強調。まずは、児童手当を受給している中学生以下に対し年内に5万円を現金で給付するという。残りの5万円分に関しては、「経済を盛り上げるならクーポンにしなきゃいかん。(現金では)貯蓄に回ってしまう」と述べた。 (C)時事通信社