新型コロナウイルス対策の家賃支援給付金など計約1550万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた元経済産業省キャリア官僚の桜井真(29)、新井雄太郎(28)両被告の判決が21日、東京地裁であった。浅香竜太裁判官は「官僚でありながら詐欺を繰り返し、国民の信頼を裏切った」と述べ、事件を主導した桜井被告に懲役2年6月(求刑懲役4年6月)の実刑を言い渡した。
 実行役の新井被告は懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役3年)とした。
 浅香裁判官は「経産官僚だった2人が同省の重要政策の足を引っ張ることは本来あり得ない」と非難。「多額の国費がだまし取られており、結果も重大だ」とした。
 桜井被告は私利私欲から事件を主導し、詐取金の大部分を使ったと指摘。新井被告は、桜井被告がいなければ事件を起こしていなかったとしたが、「指示をいくらでも断れた。役割は重要だ」と述べた。
 その上で、詐取金は既に弁償された上、2人とも罪を認め反省していると指摘。新井被告は執行猶予が相当とした一方、桜井被告は責任の重大さに照らし、「執行猶予が許容されるとは言えない」と実刑の理由を説明した。
 判決によると、2人は虚偽の賃貸借契約書などを提出して家賃支援給付金を経産省外局の中小企業庁に申請。今年1月、2人が設立した二つの会社名義の口座に約1150万円を振り込ませたほか、昨年5~6月、新型コロナの影響で大幅に減収したとする虚偽の帳簿などを提出し、持続化給付金400万円をだまし取った。 (C)時事通信社