大阪府は22日、府内に住む海外渡航歴のない3人について、新型コロナウイルス変異株「オミクロン株」の感染が確認されたと発表した。感染経路は不明で、吉村洋文知事は記者会見で「市中感染が確認された」と述べた。市中感染の確認は国内で初めて。3人は家族で、既に入院しており症状は軽いという。
 府によると3人は、ワクチン2回接種済みの30代夫婦と、未就学の女児。いずれも直近の海外渡航歴はなく、感染者との接触は確認されていない。全遺伝情報(ゲノム)解析の結果、オミクロン株感染が確認された。残る家族の未就学児2人もコロナ陽性で入院しており、府が解析を進めている。
 濃厚接触者は家族以外の親族3人で、専用のホテルに入ってもらう。オミクロン株陽性となった3人の勤務先や利用施設でもコロナ検査を進めている。
 後藤茂之厚生労働相は22日、「現時点で全国的に面的な広がりがあるとは考えていない」と述べ、市中感染は限定的との見方を示した。一方、感染急拡大時に自宅療養者の健康観察などを確実に行えるよう、体制の強化と点検を都道府県へ連絡した。
 コロナ対策を助言する厚労省の専門家組織「アドバイザリーボード」は同日、市中感染確認などを受け、「今後、感染拡大が急速に進むことを想定すべき状況で、医療提供体制が急速に逼迫(ひっぱく)する可能性がある」との見解を示した。国民に対しては、年末年始を前に「感染リスクの高い活動を控え、できるだけ少人数での活動に抑えることが必要だ」と訴えた。 (C)時事通信社