上皇さまは23日、88歳の米寿の誕生日を迎えられた。宮内庁によると、この1年は新型コロナウイルスの感染状況を受けて皇居内にある生物学研究所と宮内庁病院以外には出掛けず、仙洞仮御所(東京都港区)で健やかに規則正しい生活を送っている。昨年控えた祝賀行事は規模を縮小し2年ぶりに実施する。
 朝は定時に起床し、上皇后さま(87)と庭を散策。朝食後にご夫妻で寺田寅彦の「柿の種」を音読し、新聞を読んだ後、侍従らからコロナや自然災害の発生状況などの説明を聞き、国内外の日々の出来事を話している。
 午後はしばらくくつろいだ後、夕方に再び散策。周辺マンションのベランダにいる住民から手を振られれば、応じてあいさつする。午後の合間に側近から報告を受け、献上された資料や本に目を通している。夕食後は上皇后さまの勧めで、侍従との会話を日課にしており、1953年の欧米歴訪の思い出などを話している。
 9月、生年月日の記録が残る8世紀以降の歴代天皇で最長寿となった。11月の定期検診では大きな問題はなかった。時折、年相応に記憶が不確かになることはあるが、上皇后さまに確認し「そうだったね」と笑っているという。
 沖縄慰霊の日、広島、長崎の原爆の日、終戦記念日に加え、阪神大震災と東日本大震災が起きた日には黙とう。在位中と変わりなく、苦労や困難の中にある人を案じ、人々の幸せと社会の安寧を願っている。
 今月1日に成年となった天皇、皇后両陛下の長女愛子さまが立派に成長したことを喜び、10月に結婚した初孫の小室眞子さん(30)の幸せを願い、静かに見守っている。
 来年は赤坂御用地(港区)内の旧赤坂御所に引っ越す。エレベーター設置などのバリアフリー工事は5~6月に完了する見通し。 (C)時事通信社