【ベルリン時事】世界保健機関(WHO)の予防接種に関する戦略諮問委員会(SAGE)は22日、新型コロナウイルスワクチンの追加接種に関する暫定的な見解を表明した。ワクチンによる重症化の予防効果は、接種完了から半年後も大きく低下しないと指摘。高所得国で行われている一律の追加接種について、低所得国へのワクチン供給を遅らせると批判した。
 ただ、新たな変異株「オミクロン株」の影響は十分なデータがないとして考慮されていない。ドイツなど複数の国では、オミクロン株拡大を理由に、接種完了から追加接種までの期間を3カ月に短縮する動きが出ている。
 WHOによると、米ファイザー、米モデルナなど4種のワクチンを調べた結果、接種完了から6カ月で、重症化を防ぐ効果は全年齢で8%、50歳以上で10%低下した。
 追加接種を始めたのは120カ国超で、大半が高所得国か中高所得国。一方で、接種率が人口の40%に届いていない国は、低所得国を中心に多数あるという。記者会見したテドロス事務局長は「一律の追加接種は、パンデミック(世界的大流行)を長引かせる」と警告した。
 WHOは、追加接種を行う場合、高齢者ら高リスク集団にまず対象を絞るべきだとしている。 (C)時事通信社