虐待などの理由で児童養護施設で過ごす子供たちにも、本当に欲しいプレゼントを届けよう―。クリスマスを前に、インターネット上でこんな呼び掛けが広がった。養護施設への寄付サイトのほか、ネット通販を使ったキャンペーンも登場し、心のこもった贈り物が続々と届き始めている。あなたも誰かのサンタさんになってみませんか。
 日本児童養護施設財団が昨年設立した寄付サイト「あしながサンタ」では、全国約600の児童養護施設にいる子供たちにクリスマスプレゼントを贈る費用を寄付できる。資金は寄付した人が選んだ都道府県の施設に振り分けられ、子どもたちが欲しいプレゼント代に使ってもらえる仕組みだ。
 同財団が全国の養護施設を対象に行った2019年の調査によると、各施設がプレゼントに使える平均予算は子ども1人当たり約3000円で、一般家庭の平均と比べ5000円以上少なかった。クリスマス前は毎年、ケーキや古着、中古のおもちゃなどの寄付が増えるが、施設のニーズと合わず処分に困ってしまうことが多いと判明。ミスマッチを防ぐため、現金を公平に寄付できるサイトを立ち上げたという。
 今年度は約879万円が集まり、91の施設にプレゼント代を届けた。同財団の本郷暁洋事務局長は「施設に来て初めてプレゼントをもらう子も多い。一般家庭と変わらないすてきなクリスマスにしてあげるために、ぜひ寄付をお願いしたい」と話す。
 ネット通販大手アマゾンジャパンも、通販サイトを通じて全国の児童福祉施設や育児支援団体などにプレゼントを贈れる「みんなでサンタクロース」キャンペーンを実施中。施設・団体側が「ほしい物リスト」を公開して必要なプレゼントを募集する仕組みで、24日まで受け付けている。
 ひとり親世帯を支援している埼玉県のNPO法人「新座子育てネットワーク」には、ドローンのおもちゃやパズルなど、リストに掲載した35点のプレゼント全てが22日までに到着した。同法人の遠藤裕子さんは「まさかこんなにいただけるとは。本当にありがたい」と感激。プレゼントには「メリークリスマス フロムサンタクロース」とカードが添えられたものもあり、さっそく団体が食料を支援しているひとり親世帯に配られるという。 (C)時事通信社