政府は24日、2022年度予算案を閣議決定した。一般会計総額は21年度当初予算比0.9%増の107兆5964億円と10年連続で過去最大を更新、4年連続で100兆円を超えた。予算案は21年度補正予算と一体の「16カ月予算」として編成。歳出の合計は143.6兆円に膨らんだ。
 22年度予算案は、岸田文雄首相が掲げる「成長と分配の好循環」に向けた具体策、長引く新型コロナウイルス禍の対策に重点配分し、社会経済活動の早期正常化につなげる。年明けに召集される通常国会に提出する。
 鈴木俊一財務相は閣議後の記者会見で、「コロナ対策に万全を期しつつ、新しい資本主義の実現を図る、めりはりのついた予算だ」と強調した。
 「好循環」実現へ持続的な経済成長の基盤を整えるため、科学技術振興や地方のデジタル化促進の予算を強化。分配の柱として、看護、介護、保育分野などの賃上げに588億円を確保した。政府の判断で使えるコロナ対策予備費は21年度と同額の5兆円を計上した。
 分野ごとの歳出を見ると、全体の3割超を占める社会保障費が1.2%増の36兆2735億円と最高を更新。高齢化などに伴う社会保障費の自然増加額は、本来見込まれる6600億円から4400億円に抑制した。防衛費は次期戦闘機の開発費を確保し、1.1%増の5兆4005億円。過去に発行した国債の利払いや償還に充てる国債費は、2.4%増の24兆3393億円に増える。
 歳入面では、税収が13.6%増の65兆2350億円と過去最高を見込む。経済対策による景気の押し上げを通じ、コロナ禍で落ち込んだ企業業績が回復し、法人税や所得税などが伸びると想定する。歳入不足を補う新規国債の発行額は15.3%減の36兆9260億円と、2年ぶりに減らす。政策的経費を税収でどれだけ賄えているか示す基礎的財政収支の赤字幅は約13兆円と、21年度当初の約20兆円から縮小する。
 新規国債のうち、赤字国債は17.7%減の30兆6750億円。歳入に占める借金の割合(国債依存度)は34.3%と、4割だった21年度当初より低下するが、歳出拡大を借金で賄う構図は変わらない。22年度末の国債発行残高は1026兆円に膨らむ見込みだ。 (C)時事通信社