普通国債の残高は、2021年度末に1004兆円と1000兆円の大台を突破、22年度末には1026兆円に達する見通しだ。名目GDP(国内総生産)の1.8倍という未曽有の借金を抱える。新型コロナウイルス危機で「規模ありき」の巨額の経済対策を繰り返して財政規律は一段と緩み、将来世代にツケを回す構図が続く。
 国債残高は2000年代前半の2倍超に膨張。少子高齢化によって社会保障費が右肩上がりで増える中、税収で賄える範囲を超えた財政出動を続けてきたことが響いた。
 日銀の異次元緩和で金利が低水準に抑えられ、財政悪化の弊害は表面化しにくくなっている。国債の利払い費は1990年代には年10兆円を超えていたが、22年度は前年度当初比2563億円減の8兆2472億円となると見込む。
 しかし、巨額の債務を抱えた状態で、物価上昇などに伴い金利が上振れすれば、財政運営が圧迫される懸念がくすぶる。特にコロナ禍以降は短期国債が増え、頻繁な借り換えによって「金利上昇が直撃しやすくなっている」(大和総研の末吉孝行シニアエコノミスト)と指摘される。
 財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は、今月まとめた建議で「中央銀行の政策で金利を抑え込む状況を永続的に続けられることを前提にはできない」と警鐘を鳴らしている。 (C)時事通信社