政府の観光支援事業「Go To トラベル」に関する旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)グループの不正疑惑で、同社が設置した第三者委員会(委員長・荒竹純一弁護士)は24日、調査結果を公表した。それによると、HISの子会社2社が受け取った不適切な給付金やクーポンの合計は、最大で6億8000万円程度に上ることが明らかになった。
 HISの沢田秀雄会長兼社長は調査結果を受けて記者会見し、「関係者に迷惑をお掛けし申し訳ない」と陳謝。観光庁と協議した上で不適切な受給額を返還し、今後は両子会社のトラベル事業申請を見合わせる意向を示した。HISについては、不正がなかったことを理由に引き続き同事業の活用を目指す。
 不適切な受給が判明したのは、HIS傘下のジャパンホリデートラベル(大阪市)とミキ・ツーリスト(東京)。いずれも、2016年までHIS社長だった平林朗氏が社長を務めるホテル運営のJHAT(ジェイハット、東京)が関与していた。荒竹委員長は会見で、両子会社に対して平林氏の「影響力があったように感じる」と指摘した。一方で、両社以外のHISグループ会社で不正は確認できなかったと説明した。
 斉藤鉄夫国土交通相は24日夜、「給付金の不正受給は許されるものではない」との声明を出し、事実関係を精査した上で両子会社とJHATの3社に返還請求を行う意向を表明した。 (C)時事通信社