新型コロナウイルス感染症の飲み薬「モルヌピラビル」が24日、承認された。「オミクロン株」の市中感染が東京都内でも確認され、第6波も現実味を帯びる中、局面を大きく変えると期待される。最前線でコロナ患者を診察する医師、高齢者施設の職員からは「闘う手段だ」「安心材料になる」との声が上がる。
 都内や愛知県、大阪府、福岡県など各地で往診を続ける「ファストドクター」(東京都)。代表の菊池亮医師(35)は、オミクロン株について「第5波と異なり、ワクチン接種率が高く時間稼ぎができる」と話す。30%程度とされる飲み薬の入院・死亡リスク減少効果には「高くはない数字」としながらも、「人手が取られず、選択肢が増えた」と前向きに評価する。
 札幌市で発熱外来を設ける「栄町ファミリークリニック」の中川貴史院長(45)は「すぐに処方できれば早い段階で切れ目のない対応ができ、ゲームチェンジャーになり得る。オミクロン株流行にも薬は一つの闘う手段になる」と語った。
 大阪市の「小畠クリニック」の小畠昭重院長(62)も「早期に使うと効果のある薬。簡単に使えるようになれば、インフルエンザみたいに対応できるのでは」と期待する。
 都内のある特別養護老人ホームには、約80人が入所する。面会も専用ブースを設けたり、ワクチン接種していない家族に窓越しに電話で話してもらったりするなど細心の注意を払う。勤務する40代の女性看護師は「要介護度の高い人が多く、重症化リスクが高い。薬ができれば安心材料になる」と話した。 (C)時事通信社