2022年度予算案で、一般会計の3分の1を占める社会保障費は過去最大の36兆2735億円となった。医療サービスの価格に当たる診療報酬の引き下げなどで21年度当初予算からの伸びを抑えたものの、高齢化の進展で増加に歯止めがかかっていない。22年度からは団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になり始め、医療や介護の費用が急増することが予想される。
 2年に1度の診療報酬改定は、医師らの人件費に当たる「本体」部分を0.43%引き上げる一方、薬の公定価格である「薬価」部分を1.37%引き下げ、全体で0.94%のマイナスとすることが決まった。今回の改定で国費1320億円を削減した。
 75歳以上の医療費窓口負担を22年10月から、収入が一定以上の人を対象に今の1割から2割に引き上げる方針も決定。国費290億円の削減につなげた。これらにより夏の概算要求段階で6600億円程度を見込んでいた社会保障費の伸びを4400億円に圧縮した。
 ただ、増大する社会保障費は財政を圧迫し続けており、抑制策は今後も大きな課題だ。現役世代の負担軽減を図るためにも、負担と給付の在り方を含めた議論が必要で、与党内でも「一定の収入がある高齢者の負担増はこれからも避けて通れない」(自民党議員)との声が出ている。 (C)時事通信社