中国人民解放軍人の妻から指示を受け、日本製の企業向けウイルス対策ソフトを不正に購入しようとしたとして、警視庁公安部は28日までに、詐欺未遂容疑で中国籍の元留学生王建彬容疑者(36)の逮捕状を取った。同容疑者は中国に帰国しており、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配する方針。
 公安部は、軍人が中国軍のサイバー攻撃部隊「61419部隊」に所属していたとみて捜査。日本企業のシステムの脆弱(ぜいじゃく)性を把握しようとしていたとみている。
 公安部によると、王容疑者は2016年11月、未登記の法人情報や実在しない担当者名を使い、ウイルス対策ソフトの購入を申請した疑いが持たれている。販売会社が不審点に気付き、申請を却下したという。
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)などが同年にサイバー攻撃を受けた事件の捜査で、王容疑者が中国軍側の指示で不正を行っていた疑いが浮上した。
 事件では、サイバー攻撃に使われたレンタルサーバーを偽名で契約したとする私電磁的記録不正作出・同供用容疑で、30代の中国共産党員が書類送検され、起訴猶予となった。 (C)時事通信社