2021年の大納会を迎えた30日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日比115円17銭安の2万8791円71銭となった。今年は新型コロナウイルスワクチン普及や米国の大型経済対策への期待を背景に、2月に3万円の大台を回復。その後、コロナ変異株への懸念などから一進一退が続いたが、年末としてはバブル経済最盛期の1989年(3万8915円87銭)以来32年ぶりの高値を付けた。
 今年の日経平均は、2月から夏にかけて下落基調。変異株「デルタ株」拡大に伴う度重なる緊急事態宣言の発令や半導体不足の影響拡大、菅義偉内閣の支持率低下などにより、8月には取引時間中に2万7000円を割り込む場面もあった。
 その後、菅氏の自民党総裁選への不出馬表明で政治をめぐる不透明感が払拭(ふっしょく)され、9月半ばに今年の高値3万0670円まで急伸。しかし、総裁選で岸田文雄氏が勝利すると海外投資家の売りに押され、再び2万7000円台に下落するなど不安定な相場が続いた。
 日経平均の1年間の上昇率は5%弱で、米ダウ工業株30種平均が2割上昇して年末に史上最高値を更新したのに比べ、出遅れ感が目立つ。ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは「米国の利上げ前倒し観測や海外での変異株オミクロン株流行もあるが、日本株の魅力が薄れたことが最大の理由」と指摘。岸田政権の政策は分配重視で成長戦略が見劣りするとして、投資家の期待が後退したとみている。 (C)時事通信社