新型コロナウイルス禍で生活困窮者への支援が長期化している。東京都内で30日に開かれた「年越し大人食堂」には、用意された400食の弁当を求めて長蛇の列ができた。支援団体は「若年層や女性、家族連れなど多様化しており、貧困層が固定化しかねない」と危機感を強めている。
 「年越し大人食堂」は複数の支援団体が主催し、千代田区の聖イグナチオ教会で開かれた。弁当を受け取った人の中には、女性や若い男性もいた。
 日雇い建築作業員の男性(59)は「年末は仕事がなく、1月4日まで食いつながないと」と話した。「週6日働いても生活はかつかつ。アパートの家賃も1カ月滞納しているほど。今は生活のことで精いっぱい。先のことは考えられない」と語る。別の場所で行われている炊き出しには約10年前から通っているといい、「昨年3月ごろからは若い女の子も見るようになった」と明かす。
 都内の公園を転々としている男性(72)は生活保護を何度か申請しようとしたことはあるが、「冷たくあしらわれたり、変な目で見られたりした」と言う。「住所がなかったので(昨年の)10万円給付は受けられなかった」と話した。
 主催者の一つ、一般社団法人「つくろい東京ファンド」代表理事の稲葉剛さんは「コロナ禍で野戦病院状態が20カ月以上続いている。リーマン・ショック時は単身の男性が多かったのが、若年層や女性、子連れの家族も増え、家族全員が困窮するケースも出ている」と言う。「困窮が中長期に及ぶことで、貧困層が固定化しかねない」と懸念し、経済支援の拡充を訴えた。 (C)時事通信社