東京都は2022年度、性的少数者(LGBTQ)のカップルを公的に認める同性パートナーシップ制度を導入する方針だ。全国では既に130の自治体が実施しているが、当事者らからは「東京が始める効果は大きい」と期待の声が上がる。
 同性パートナーシップ制度は、LGBTQのカップルを婚姻相当と自治体が認め、証明書を発行する仕組み。家族向け住宅への入居や病院での面会などが可能になる。15年11月に東京都渋谷区と世田谷区が全国で初めて導入した。
 渋谷区と認定NPO法人「虹色ダイバーシティ」(大阪市)の共同調査によると、21年10月時点で、125市区町と茨城、群馬、三重、大阪、佐賀5府県が導入済み。人口カバー率は41.1%で、都が実施すれば5割近くに達する。
 20年に制度を開始した大阪府では、府の証明書を賛同する府内自治体で利用できるほか、府より先に導入した自治体の証明書で、府営住宅への入居といったサービスも受けられるという。都の担当者は、こうした他府県の事例や、都内で導入済みの12市区の制度の内容を踏まえながら、「当事者の方々にとって使いやすい制度を検討している」と説明する。
 21年に始めた足立区の担当者は、不動産や病院など各業界の理解を広めるには、自治体同士の連携が必要だと強調。10以上の都内自治体で「東京都パートナーシップ制度導入自治体ネットワーク」を創設し、意見を交わしてきた。都の導入については「インパクトが大きく、全国で理解が進む一歩となる」と歓迎する。
 足立区は全国でも数少ない、親子関係を認めるファミリーシップ制度も取り入れた。一般社団法人こどまっぷ(新宿区)の長村さと子代表理事(38)は子を授かり、足立区でパートナーと共に家族として暮らすことを宣誓した。「地域が応援する姿勢を示してくれることで、誰にとっても住みやすい街になる」と指摘。一方、当事者が制度の創設や正式な婚姻関係を求めても議論が進まない面もあるとして、「都が制度を導入することで、他県や国が動くきっかけになれば」と訴えた。 (C)時事通信社