プロ野球はコロナ下3年目のシーズンを迎える。昨夏の東京五輪金メダルで野球への注目が高まり、日本ハムの新庄剛志新監督が話題を振りまくなど追い風も吹く。斉藤惇コミッショナー(82)に今季への期待を聞いた。
 ◇「行きたい人を現場に」
 入場制限が徐々に緩和された昨年の1試合平均観客数は前年比36.4%増の9138人。しかしコロナ禍前の前々年比では70.5%の大幅減となっている。2年間で感染対策のノウハウを培い、昨秋にはワクチン接種証明書などを用いた「ワクチン・検査パッケージ」の活用も開始。「現場に行きたい方々を何とか行かせたい気持ちが一番強い。われわれも努力して、制限なしに入っていただくようにしたい」と言葉に力を込める。
 厳しい世の中でスポーツの果たす意義に目を向け、「喜び、リラックスは必要。世界でも感染が少ない国を、みんなで(自粛して)つくっている。そのご褒美というか、代わりの歓喜があっていい」。満員にする環境を整える重要性を説く。
 ◇五輪から日本シリーズへ
 東京五輪で日本代表は多くの人に「歓喜」をもたらした。チームを結束させた稲葉篤紀前監督の手腕を「長年にわたる選手選考や選手の心のまとめ方は素晴らしかった」とたたえる。
 五輪の成功が日本シリーズの盛り上がりに一役買ったとみている。日本代表だったヤクルトの山田哲人と村上宗隆、オリックスの山本由伸と吉田正尚を中心に連夜の接戦。「五輪でこんな選手がいたのか、みたいな感じで、日本シリーズにつながった。新たなファンもたくさん生まれた」と喜ぶ。
 ◇新しい風に期待
 新しい風にも期待を寄せる。日本代表の栗山英樹監督を「若い選手の気持ちをつかむ力がある」と評価し、日本ハムの新庄監督の派手な言動も「明るいムードは大事」と歓迎している。「野球を観戦して気分を晴らし、コロナを吹き飛ばしてほしい」。変異株「オミクロン株」の流行は心配だが、2月1日には観客を入れて12球団がキャンプインする見通しだ。 (C)時事通信社