【北京時事】2022年の中国経済は、5年に1度の共産党大会を秋に控え、安定の維持に重点を置いた政策運営となる見通しだ。減速懸念がくすぶる中、新型コロナウイルスの感染を徹底的に封じ込める「ゼロ・コロナ」政策や住宅市場の冷え込みが足かせになる恐れもあり、景気の下支えが大きな課題となる。
 21年の経済成長率は8%程度と、コロナ禍で2.2%に落ち込んだ20年から急回復したもよう。「6%以上」を掲げる政府目標の達成は確実だ。22年の目標は3月の全国人民代表大会(全人代=国会)で公表されるが、「5~5.5%」前後と予想されている。
 下押し材料となりそうなのがゼロ・コロナ政策だ。感染者が確認された地域は厳しい行動規制が課され、個人消費や企業活動に深刻な影響を及ぼしている。22年も2~3月に北京冬季五輪・パラリンピック、秋には共産党大会が予定され、早期の緩和は期待薄だ。
 不動産開発大手・中国恒大集団の経営危機に伴う住宅市場の冷え込みも重しとなっている。当局は積極的な関与を通じて恒大問題の軟着陸を模索しており、住宅市場は上半期にも底入れするとの見方が強まっている。ただ、販売不振の長期化や、危機が金融市場に波及する事態になれば、経済への悪影響は免れない。
 このほか、半導体などのサプライチェーン(供給網)の混乱や原材料価格の高止まり、IT大手への締め付け、環境規制の強化も景気に影を落とす。これまで成長をけん引してきた輸出も、海外での経済活動の正常化に伴って代替の中国製品への依存度が低下していることから、鈍化が見込まれている。
 これに対し、共産党・政府は21年12月の重要会議で、積極的な財政政策と緩和的な金融政策の維持を確認、景気の下支えに全力を挙げる方針を示した。中国人民銀行(中央銀行)は同月、1年8カ月ぶりに利下げを実施。市場では早くも追加の金融緩和が取り沙汰されている。
 政府はまた、22年も過去2年と同様、巨額のインフラ投資を続ける意向だ。ただ「本当に必要なインフラ計画を見つけることが困難になっている」(エコノミスト)のが実情で、効果的な財政出動は難しさを増している。 (C)時事通信社