【シリコンバレー時事】米ネバダ州ラスベガスで5日(日本時間6日)、テクノロジーの未来を示す家電IT見本市CESが開幕した。会場では自動車分野に加え、人々の新たな交流手段として期待される仮想空間技術など、未来を担う最新技術が一堂に会した。
 ただ、足元では新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が急拡大。グーグルやアマゾン・ドット・コムなど米巨大IT企業が会場出展を見送り、会期も1日短縮し7日までとした。参加企業は2020年の半分の2200社程度にとどまった。
 逆境の中で開かれたCESで、従来の主役だった家電やIT分野を差し置いて注目を集めたのは自動車関連の出展。中でも存在感を示したのは、巨大な自動車市場への新規参入をうかがう異業種の動きだ。
 ソニーグループは電気自動車(EV)の商用化を検討すると発表。吉田憲一郎社長兼会長は「モビリティー(移動手段)を再定義する」と語った。エンジン車より部品点数が減り、車内空間を広げられる利点を生かし、娯楽を楽しむ場に変貌させる。ゲーム機などを手掛ける同社らしさを示した。韓国LG電子も、テレビなど家電を配置し車を生活空間にする構想を打ち出した。
 メタ(旧フェイスブック)の参入で昨年、テクノロジー関係の話題の中心に躍り出た仮想空間「メタバース」。パナソニック子会社は今春、高精細な映像で仮想空間を体験できる仮想現実(VR)ゴーグルを発売すると発表。米半導体大手クアルコムは拡張現実(AR)で、マイクロソフトと提携したと明らかにした。
 CESは近年、経営ビジョンを示す場としても活用されている。韓国サムスン電子の韓宗熙最高経営責任者(CEO)が、自社製品が果たす役割の一つとして、「より持続可能な暮らしの実現」を挙げるなど、環境保護への言及も目立った。 (C)時事通信社