岸田文雄首相は11日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」対策として、医療従事者や高齢者以外の一般の人にもワクチンの3回目接種の前倒しを進める考えを示した。これまで認められていなかった12歳未満への接種も可能な限り早く開始する意向を表明した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
 外国人の新規入国を原則停止する水際対策に関しては2月末まで維持する方針を表明。一方、アフリカ南部11カ国からの再入国を原則拒否していた措置は取りやめる。松野博一官房長官は記者会見で、留学生の新規入国について「卒業や進級が迫る学生もいる状況を踏まえ対応を検討している」と見直しを進める考えを示した。
 首相は追加接種に関し、「3月以降は、追加確保したモデルナ(製)1800万人分を活用して、一般分も前倒しする」と語った。自衛隊による大規模接種会場を再び設置する考えも示した。沖縄県で医療現場が逼迫(ひっぱく)していることに対応すると表明。防衛省は11日、看護官ら10人の派遣を発表した。
 また、専門家の分析を踏まえ「オミクロン株の重症化率は低い可能性が高い」と指摘しつつ、高齢者の重症化リスクにも言及。オミクロン患者の入退院基準について「先進諸国の取り組みを参考にしながら示していく」と述べ、症状に応じた運用に見直す考えを明らかにした。
 一方、企業・自治体に対し「社会活動維持の観点から、テレワークの拡大など事業継続計画の準備を進めるようお願いする」と要請。学校に対してもオンライン授業の準備とともに「4月以降の入学を可能とするなど柔軟な対応を要請する」と語り、学生の事情に応じて弾力的に対応するよう促した。 (C)時事通信社