国内で感染が広がる新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」について、症状の分析が本格化している。沖縄県では感染者のうち9割以上が無症状か軽症だったことが判明。「感染力は強いが重症化しにくい」。いち早く広まった海外からの報告と、今のところ一致する傾向が見られる。
 沖縄県では、2日までの1週間に判明した感染者のうち、オミクロン株と疑われる人の割合は73%に上った。東京都(34%)や大阪府(60%)と比べ、デルタ株からの置き換わりが進んでいるとされる。
 厚生労働省の専門家組織に提出された資料では、沖縄県で療養中の感染者計675人(4日時点)の重症度が示された。それによると、92.3%が無症状か軽症で、中等症は7.7%。人工呼吸器などを装着した重症者はいなかった。昨年7月18日時点では無症状・軽症が72.8%、中等症は26.2%で、オミクロン株の「軽症傾向」が浮かぶ。
 また、1日までに診断されたオミクロン株感染者50人の症状を詳しく調べたところ、72%に37.5度以上の発熱が見られた。せきが58%、倦怠(けんたい)感が50%だった一方、これまで主な症状とされた嗅覚・味覚障害は2%と少なかった。
 オミクロン株をめぐっては、世界保健機関(WHO)が昨年12月、同株を最初に報告した南アフリカのデータに基づき、「感染しても重症化しにくい」傾向を指摘。沖縄県も「オミクロン株の病原性が低下している可能性はある」とした。ただ、感染者の急増で「中等症以上の患者数が増加し、病床が確保できなくなる可能性がある」と警鐘を鳴らしている。
 一方、神奈川県は英国での感染拡大スピードを参考に、オミクロン株が広がった場合の新規感染者数の推移を独自に試算した。その結果、1月末ごろには1日当たり約1万1500人に増えるとし、同県はコロナ病床を増やすなど医療提供体制の強化を進めている。 (C)時事通信社