【ロンドン時事】新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)中に英首相官邸でパーティーが行われた問題で、ジョンソン首相への圧力が強まっている。規則順守を呼び掛ける側の政権中枢による「ルール破り」に国民は激怒。身内の与党内からも辞任を求める声が上がるなど、求心力低下が顕著だ。
 ジョンソン首相は12日の下院質疑で、数十人が集まった2020年5月の官邸裏庭でのパーティーに出席したことを認め、謝罪した。ただ、「仕事のイベントと思った」と述べ、故意の規則違反は否定。野党議員らから突き付けられた辞任要求も、「調査結果を待つべきだ」として退けた。
 首相は自らの非を認め、謝罪することで取りあえずの幕引きを図ったが、非難の嵐は収まっていない。野党のみならず与党保守党内からも責任を問う声が噴出しており、スコットランド保守党の党首も務めるロス下院議員は「首相が地位を保つのは不可能」と指摘。別の有力議員も「党の評価が損なわれた」として辞任を促した。
 官邸ではほかにも、規則違反のパーティーが複数開かれた疑いが浮上しており、テレビインタビューで人々は「首相は去るべきだ」「信頼できない」と政権への怒りと不信感をあらわにした。13日付タイムズ紙掲載の世論調査によると、「首相は辞任すべきだ」との意見は6割に達し、パーティー問題に関し首相が「正直でない」と考える人も78%に上った。 (C)時事通信社