新型コロナウイルスの新規感染者が18日、過去最多を更新した。オミクロン株が主流となり、「経験したことのない速さ」(厚生労働省専門家組織)で感染が拡大する一方、発熱やせきなど軽症で済む傾向もより明確になっている。
 国立感染症研究所などによると、オミクロン株の潜伏期間は平均3日程度で、従来株の5日より短い。感染力はデルタ株の3~4倍程度とされ、東京や大阪、沖縄では、1.5~1.6日ほどで感染者が倍増したと推定される。オミクロン株疑い例が新規感染者に占める割合は全国で8~9割に達する。
 感染者データを管理する国の情報システムに10日までに登録された817人を分析すると、約6割がワクチンを2回接種済みだった。ワクチンや過去の感染でできた抗体が、従来株より効きにくいことは明らかだ。
 一方、重症化しにくい傾向もデータで裏付けられた。817人のうち症状の程度が入力された510人を見ると、504人は軽症だった。中等症は6人で、うち酸素投与が必要なのは1人にとどまり、重症者はいなかった。東京大などの研究チームがハムスターで行った実験では、オミクロン株はデルタ株と比べてウイルスが肺で広がりにくいとされ、ヒトの重症化率の低さに影響している可能性がある。
 症状としては約7割が発熱を、約4割がせきを訴えたが、肺炎はほぼゼロだった。感染研の脇田隆字所長は「発熱やせき、咽頭痛、倦怠(けんたい)感など風邪の症状が多い」と指摘する一方、「最初は若者で、その後高齢者に波及する。今後は高齢者の感染による重症者増加を念頭に置く必要がある」と訴えている。 (C)時事通信社