牛丼やイクラ、花など、飲料以外を販売する自動販売機が続々と登場している。新型コロナウイルスをきっかけに非接触で販売できる利点から、休業を余儀なくされた飲食店を中心に新規導入が拡大。人目を気にせずいつでも購入でき、デパートの地下食品売り場での買い物感覚で、ちょっとぜいたくな料理を買う人も増えているという。
 自販機メーカーのサンデン・リテールシステム(東京)では、昨年1月に発売した冷凍食品用の自販機導入が、同9月末までに1000台を超えた。中でも飲食店が多く、商品はイクラや牛タンにハンバーグ、ケーキなど多岐にわたる。担当者は「単価が高くても専門店の味を楽しみたいと買う人が多く、飲食店の客層拡大にもつながっている」と強調する。食品の新たな販売方法として定着・拡大を見込んでいる。
 日比谷花壇(東京)は昨年、新宿駅や都内の商業施設に花の自販機を期間限定で設置した。自宅用やプレゼントとして一輪挿しなどが売れ、「気軽に自分の目で実物を選べることから男性の購入も目立った」(広報)という。
 松屋フーズは南砂町店(東京都江東区)に昨年11月、冷凍の牛めしの具やカレーを販売する自販機を設けた。自宅のストック用としての購入を想定しており、今後導入店を増やす予定だ。
 一方、定番の飲料自販機は、コロナ禍で駅や行楽地の販売が落ち込んだ。台数は減少傾向にあり、飲料各社は「稼働率のよいものに集約し、効率化を進めている」(大手飲料)と説明する。 (C)時事通信社