新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置が13都県に追加適用されることが決まり、外食業界から再び悲痛な叫びが上がった。売り上げ回復の道筋が見え始めていただけに動揺が大きい。ただ、民間企業全体では感染の波が繰り返し押し寄せる中でコロナ禍への対応が定着しており、冷静に受け止める声もある。
 外食関連の業界団体が集結して設立された日本飲食団体連合会の山下春幸副会長は19日の記者会見で、営業時間の短縮について「断腸の思いだ」と苦しい胸の内を明かした。その上で「自分たちの後ろには農業、水産、畜産、酒造に携わる多くの方々がいる」と述べ、影響の大きさを訴えた。
 年末年始に回復の兆しが見えた旅行業界は、一転して感染が拡大したことに肩を落とす。まん延防止地域の拡大に関し、関係者は「安全第一なので仕方がない。早期の収束を願うのみだ」と話した。
 小売業界は比較的冷静で、「最も売り上げが伸びる年末年始に重ならなかったのは不幸中の幸いだ」(百貨店大手)との見方がある。コンビニエンスストアは感染拡大の長期化で酒類や冷凍食品を拡充するなど「巣ごもり消費」への対応が進んでおり、売り上げへの悪影響を「以前ほど恐れていない」(大手)との声も聞かれた。
 感染対策と経済活動の両立に向け、重症化リスクが低いとされる変異株「オミクロン株」に見合った対応を求める動きも広がる。経団連の十倉雅和会長は19日、「科学的知見も踏まえて飲食店への制限が前倒しで解除できるのであれば、そうしてほしい」と話した。 (C)時事通信社