【ワシントン時事】バイデン米大統領は19日、ホワイトハウスで記者会見し、国境付近のロシア軍展開で緊張するウクライナ情勢について、ロシアが侵攻すれば「大惨事になる」と述べ、改めて強力な経済制裁を警告した。記者会見は就任1年を翌20日に控えて開かれたもので、新型コロナウイルス対応や経済再生で成果があったとも強調した。
 ウクライナ情勢に関しては、「私の見立てでは(ロシアのプーチン大統領は)侵攻する」とも言及。軍事侵攻した場合は「彼らの銀行はドルが使えなくなる」と語り、大規模な金融制裁で対抗する考えを表明した。
 バイデン氏は新型コロナワクチン接種の推進や雇用の創出などこの1年の実績を挙げ、「困難な1年だったが、大きく前進した年でもあった」と評価した。ただ、就任時に誓った米社会の分断解消をめぐっては「本来あるべき姿ほど団結はしていない」と悔やんだ。
 新型コロナ対応では、「未完の任務」だとしてさらなる取り組みを約束。変異株「オミクロン株」の広がりに「パニックに陥る必要はない」と呼び掛け、ロックダウン(都市封鎖)や学校閉鎖は行わない方針を示した。
 また、上院で難航している大型歳出法案「ビルド・バック・ベター(より良い再建)」を分割し、修正する考えを明らかにした。11月の中間選挙前に「署名する自信がある」と強調。長期化する物価高への「最善の答えだ」と訴えた。
 会見は異例の2時間弱に及んだ。コロナ禍や急激なインフレに見舞われる中、対立の激しい議会が壁となってバイデン氏は政権運営に行き詰まり、就任時に50%台半ばだった支持率は40%前後で低迷を続けている。こうした中、会見を開いて成果を国民に直接アピールする狙いがあった。 (C)時事通信社