新型コロナウイルスは児童にも感染が急速に広まり、休校や学級閉鎖が各地で続出している。「第6波」が受験シーズンと重なり、教育関係者は神経をとがらせる。新たに承認される小児向けワクチンに期待する声が出る一方、わが子への接種を決めかね、「様子見」と語る親もいる。
 首都圏の一部では中学受験が始まり、2月に本格化するとあって、学習塾はどこも警戒を強める。ある大手塾の担当者は「コロナの影響で追試験を選択した生徒も出ている」と明かす。
 別の塾ではオンライン授業の環境を整備しているが、担当者は「自宅だと親の負担も大きく、モチベーションを保つのが難しい。対面の方が学習効果が高い」と語る。教室では二酸化炭素濃度測定器の値が700ppmを超えると換気を繰り返しており、「1000ppm以下が目安だが基準を厳しくし、窓を開けっ放しにすることもある」という。ワクチンは「副反応のリスクが払拭(ふっしょく)されれば、安心確保のためにも打ってほしい」と望む。
 東京都内の小児クリニック「ばんびぃに」では今年に入り、新型コロナの外来患者が増えている。時田章史院長によると、家族全員がオミクロン株に感染していたケースも2例あったという。
 時田氏は「大人から子どもへの感染例もあるが、子どもからの感染が増えている」と指摘。「オミクロン株拡大で普通の風邪と見分けがつかなくなっている。子どもは軽症だが、大人はワクチン効果により軽症で済んでいる印象だ」と話す。
 5~11歳向けワクチン接種は3月にも始まる。日本小児科学会などは基礎疾患のある子の重症化予防の意義を認めつつ、健康な子への接種には保護者らへの丁寧な説明と理解を求める。
 都内の無料PCR検査場を19日に訪れた会社員の男性(44)は、8歳と5歳の2児の父。次男が通う保育園で陽性者が確認され、念のため検査を受けた。わが子へのワクチン接種は「悩んでいるが、子どもは重症化率が高くないらしく、副反応も心配なので積極的には考えていない。様子見かな」と話す。ただ、「周りが打っているのに自分の子どもが打たないのもどうか」と頭を悩ませた。 (C)時事通信社