全国の新型コロナウイルス新規感染者が5万人に迫った21日、東京など13都県にまん延防止等重点措置が適用され、新たに適用を要請する道府県も相次いだ。飲食店では度重なる営業時間の短縮要請に落胆の声が上がる一方、酒提供の有無などを選択制として協力金の額に差を設ける自治体もあり、頭を悩ませる店もあった。
 東京・新橋では、夕方からスーツ姿の人が酒を酌み交わす姿が見られたが、空席が目立つ店も。
 午後8時までの酒類提供を決めた立ち飲み屋の男性経営者(53)は「酒を売らないという選択肢はない」と話す。度重なる時短要請には「やる気がなくなる。なんで飲食店ばかり」と不満をぶつけた。一方で「みんな同じ条件で商売しているので文句は言えない」と自分に言い聞かせた。
 居酒屋「やきとんユカちゃん」は要請には従わないという。店主の藤嶋由香さん(45)は「応じることで店には協力金が入るが、卸業者への支援はなく、少しでも仕入れたい。時短要請の効果も分からず、同じことを繰り返しているのが納得できない」と憤った。
 重点措置の要請を表明した福岡県でも嘆息が漏れた。福岡市の歓楽街・中洲でもつ鍋店を切り盛りする男性店長は「(重点措置は)もうないかと思っていたのに、まさかだ」と困惑する。東京と同様に酒類提供の有無に応じて協力金に差が出る。男性は「一番はお金なのでよく考えなければ。場合によっては休業もあり得る」と頭を悩ませた。
 21日に重点措置を要請した北海道。札幌市の繁華街・ススキノに5店舗を構えるジンギスカン店「だるま」のマネジャー李正愛さん(49)は「年末年始はにぎわったが、感染者急増などで街の人出がみるみる減った」と嘆く。時短要請に応じる予定といい、「開店を1時間早めてシフトを調整する。従業員40~50人の生活を守らなければいけない」と話した。 (C)時事通信社