アパレル大手、三陽商会の大江伸治社長はインタビューに応じ、2022年2月期の黒字化目標について「最後まで諦めずにやる」と、実現に向けた決意を示した。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が急拡大し、年末年始商戦後に売れ行きが失速。「先行きが極めて不透明だ」と懸念するが、さらなる人員削減は「現状では考えていない」と否定した。
 同社は今期の連結純損益見通しが「0円」と、前期まで5期続いた赤字からの脱却を掲げている。大江氏は、1月初めまでは「シナリオ通りだった」と説明。引き続き、販売管理費削減などの構造改革を徹底する。
 人権問題に関心が集まる中国・新疆ウイグル自治区産の「新疆綿」を一部使用していたが、今春の商品から取りやめた。アパレル業界では人権や環境に配慮した調達が注目されており、今後は商社を通じた仕入れも集約化を進め、「人権問題を含めた課題について共同で考えてやっていく」と述べた。
 東京証券取引所の市場再編では、市場で売買可能な流通株の時価総額基準を満たせていないものの、「1軍メンバーとして今後とも戦いたい」と、東証1部から最上位「プライム市場」への横滑りを選択した。直営店の出店拡大やインターネット通販の強化などを通じて企業価値を上げ、上場維持を目指す。 (C)時事通信社