時事通信社と地方行財政調査会は県庁所在市など74市区を対象に、新型コロナウイルス感染拡大を受けた公立小中学校でのオンライン授業の導入状況を調査した。回答した73市区のうち「導入している」は62市区(84.9%)に上った。オンライン授業は今後、多くの自治体で、コロナだけでなく災害時など他の機会での活用を見込んでいることも分かった。
 政令市、県庁所在市、東京23区の計74市区の教育委員会にアンケート形式で2021年11月時点の状況を聞き、73市区が回答した(回答率98.6%)。
 文部科学省は、コロナ感染や分散登校などによりやむを得ず登校できない児童生徒に関し、指導要録上「欠席」ではなく「出席停止・忌引等の日数」として記録するよう自治体などに通知。同省は「オンラインを活用した特例の授業」の実施を認めているが、これに参加した場合も原則「出席停止・忌引等」の扱いとしている。
 アンケートでは、オンライン授業を行う基準として「一斉の臨時休校時」(仙台市)、「緊急事態宣言の発令時および学級閉鎖時」(長野市)などの回答があった。「導入している」と答えた62市区に、今後コロナ以外でも活用する考えがあるか聞いたところ、全市区が「ある」とし、具体例には災害時や不登校対応が多かった。
 出欠の扱いを62市区に聞くと、「出席停止・忌引等」が44市区。北九州、宮崎の2市は「出席」として記録していると答え、残りは「その他」を選んだ。
 オンライン授業への参加を「出席」とすることへの賛否では73市区中「賛成」「条件付きで賛成」が計37市区。理由に「多様な学びの機会保障の一つの手段として尊重されるべきだと考える」(熊本市)との声があった。
 「反対」は4市区で、岡山市は「学齢期のオンライン学習での学力の定着は難しく、自主的な家庭学習の域を超えられないものと考える」と懸念を示した。「どちらでもない」は29市区、無回答は3区だった。
 オンライン授業の課題などを自由記述で聞いたところ、「一定の条件の下に『授業』と認定し、出席扱いにしてほしい」(長崎市)、「安定した通信環境の構築や情報通信技術(ICT)機器配備のための予算確保」(練馬区)などの意見が寄せられた。 (C)時事通信社