衆院予算委員会の基本的質疑が24日から始まり、今夏の参院選をにらんだ与野党の論戦が本格化する。野党は新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」による感染が急拡大する中、ワクチン3回目接種が遅れているなどと政府対応を厳しく追及する構え。岸田文雄首相の看板政策「新しい資本主義」や政権が検討を進める敵基地攻撃能力の是非をめぐっても、激しい議論が交わされる見通しだ。
 24日は自民党の高市早苗、公明党の竹内譲両政調会長、立憲民主党の泉健太代表らが質問に立つ。
 新型コロナをめぐっては、全国の新規感染者数が過去最高を更新するなど感染拡大に歯止めがかからず、行動制限を伴うまん延防止等重点措置の適用が相次いでいる。泉氏は、首相が表明している3回目接種の前倒しや経口治療薬の早期供給が進んでいないなどとただす考え。沖縄県などの在日米軍基地周辺での感染拡大を踏まえ、検疫を米側に委ねる根拠となっている日米地位協定の改定も求める。
 泉氏はまた、新しい資本主義について、具体像を早急に明らかにするよう首相に迫る。
 外交・安全保障政策では、立民、共産両党は岸田政権が検討する敵基地攻撃能力の保有には反対の立場。憲法9条との関係性を含めて、首相の考えを問う。
 21日まで行われた衆参両院の代表質問では、野党側の質問と首相の答弁がかみ合わない場面が目立った。泉氏は同日の記者会見で「かみ合う論戦をお願いしたい」と強調。「われわれはさまざまな政策を用意している」として、衆院予算委でも自身の持論である提案路線を継続する考えを示した。
 近年では通常国会冒頭で補正予算案を処理するため、当初予算案の委員会審議の開始は2月初旬にずれ込むことが多かった。ただ、2021年度補正予算は先の臨時国会で成立しており、22年度予算案の実質審議入りは例年と比べ早めとなる。 (C)時事通信社