【ロンドン時事】新型コロナウイルス感染対策の規制中に英首相官邸でパーティーが開かれていた一連の疑惑で、内部調査の結果が今週にも公表される。ジョンソン首相や職員らが実際に違反行為を行っていたかが最大の焦点。批判と不信が渦巻く中、与党保守党内では反首相の動きが加速しており、調査の内容次第で「首相が地位を保てるか運命が決まる」(英メディア)可能性もある。
 疑惑はパンデミック(世界的大流行)さなかの2020年春以降、官邸などで規則違反が疑われる集まりが繰り返されていたもので、報道によればこれまでに16件が発覚した。首相の指示でグレイ内閣府事務次官が調査を進め、今週後半に報告書が公表される運び。位置付けは政府の内部調査だが、グレイ氏は公正中立な立場で調査を行うよう求められている。
 中でも関心を集めているのは、ロックダウン(都市封鎖)下の20年5月20日に官邸庭で開かれた飲み会で、これには首相自身も出席。首相は下院で参加を認めて謝罪した上で「仕事のイベントと思った」と釈明した。しかしその後、元側近が「事前に(規則違反だと)警告した」と矛盾する証言を行っており、首相が違反と認識していたかどうかが注目される。報告書では、行為の違法性については言及されない見通し。
 一連の疑惑を受け、国民の間では政権不信がいつになく高まっている。アイ紙が21日伝えた世論調査結果では「首相の働きぶりを評価する」が27%の一方、「評価しない」は56%に上る。こうした状況下、保守党では首相に反発する一部議員が党首(首相)の不信任投票を要求。実施のための規定人数には届いていないが、グレイ氏の報告書を受けて賛同議員が一気に増える可能性もある。 (C)時事通信社