【香港時事】香港政府がハムスターの新型コロナウイルス感染を受け、殺処分を決定したことが波紋を呼んでいる。市民からは批判の声が上がり、インターネット上で「助命嘆願」運動も行われたが、22日までにハムスターやウサギなど2500匹以上が処分された。
 発端はペットショップ店員の新型コロナのデルタ株感染だった。当局は陽性反応を示した輸入ハムスターから感染した可能性があるとみて、18日に「人道的処分」を決定。小動物の輸入を即時停止し、飼い主に対し、昨年12月22日以降に購入したハムスターを引き渡すよう呼び掛けた。
 ネット上では2日間で3万人以上が当局に決定の撤回を求める署名を寄せた。有志ボランティアは、一部の飼い主からハムスターを引き取って保護。殺処分を支持した政府の顧問には脅迫メールが届く騒ぎとなった。
 ハムスターを引き渡すことを決めた男性は香港メディアに、別れを嫌がり泣き叫ぶ息子の動画を公開。政府の要請に応じないことも考えたが、リスクを考慮し決断したと説明した。
 香港は中国本土同様、コロナを容認しない「ゼロコロナ」政策を取る。諸外国だけでなく本土との通常往来も2年間途絶え、濃厚接触者の長期隔離や集合住宅を丸ごと封鎖しての強制検査など、市民生活への影響が拡大している。 (C)時事通信社