岸田文雄首相は24日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染急拡大を受け、緊急事態宣言に準じた対策が可能となる「まん延防止等重点措置」に新たに18道府県を追加する意向を表明した。1月末となっている沖縄など3県の期限も延長する。首相官邸で記者団の取材に応じた。
 首相は「一部自治体では、感染拡大のスピードが明らかに落ちている」と指摘。一方で、感染者や濃厚接触者数の増加が続けば「社会経済活動の維持が難しくなる」との考えを示し、飲食店やイベント開催などでの「人数制限」と、繁華街などの人出を抑える「人流抑制」両方への協力を求めた。
 基本的対処方針分科会の尾身茂会長が「人流抑制より人数制限」が重要と述べて一部自治体から批判を招いたことについて「結論としては、人数制限も大事だが人流抑制も有効だ」と軌道修正した。
 18道府県追加などは、25日に専門家による同分科会に諮り、政府対策本部で正式決定する。
 新たに適用するのは北海道、青森、山形、福島、栃木、茨城、長野、静岡、石川、大阪、京都、兵庫、岡山、島根、福岡、大分、佐賀、鹿児島の各道府県。期間は27日から2月20日までの3週間余りで、沖縄、広島、山口3県の期限も2月20日に合わせる。重点措置の適用はこれにより34都道府県となり、全国の7割強に上る。
 検査キットが各地で供給不足になっていることを踏まえ、首相はメーカーへの増産要請で供給量を1日80万回分まで引き上げると表明。3回目ワクチン接種を加速するため、モデルナ社のワクチンを自ら接種する考えを示し、「交差接種」への不安解消をアピールした。
 首相は、オミクロン株対応では(1)重症者らへの病床稼働(2)自宅療養への対応(3)社会経済活動の維持―が重要だと指摘した。 (C)時事通信社