日本医学会および同医学用語管理委員会は1月24日、昨年(2021年)8月27日付けで「優性遺伝と劣性遺伝に代わる推奨用語について」と題し、各分科会計138学会から意見を聴取した結果を各関連学会に報告。優性遺伝、劣性遺伝に代わる推奨用語をそれぞれ顕性遺伝、潜性遺伝とする案について、大半の136学会から賛成が得られたため(2学会は保留)、両名称を推奨用語とする旨を広報するよう依頼した(関連記事「医学用語「優・劣」表記に代替案」)。

「優性遺伝」「劣性遺伝」は当面括弧書きで表記

 今回の推奨用語の変更は、2017年に日本遺伝学会が発表した提言を受けたもの。日本医学会は同年12月に「遺伝学用語改訂に関するワーキンググループ」を設置し、公開シンポジウムを開きアンケートを実施し、分科会と協議を重ねていた(関連記事「医学用語「優・劣」表記に代替案」)。

 日本医学会は、従来の表記である優性遺伝、劣性遺伝について当面括弧書きで表記することとし、遺伝形式を示す際には、顕性遺伝(優性遺伝)、潜性遺伝(劣性遺伝)と明記する必要があると通知。5年程度経過した後は推奨用語のみの表記に移行するとしている。

 なお、日本医学会は「医学用語の変更は分科会や関連学会だけでなく、医学以外の諸分野にも関連し大きな影響が及ぶ可能性がある」と指摘。各分科会に対し、用語の変更を検討する際は速やかに日本医学会に相談するとともに、分科会以外の医学生物関係の学会において、用語の変更を検討しているという情報を得られた場合は報告するよう依頼している。

(陶山慎晃)