経団連の十倉雅和会長と連合の芳野友子会長が26日午前、東京都内で会談し、賃上げをめぐる2022年春闘の攻防が本格化した。新型コロナウイルスの感染再拡大で、企業業績の回復に格差が広がる中、岸田文雄首相の掲げる「成長と分配の好循環」が浸透するかが焦点だ。
 原油高や円安に伴い、ガソリンや食料品が値上がりして家計の負担は増しており、賃上げが小幅にとどまれば、消費への影響も懸念される。
 経団連の十倉会長は、冒頭のあいさつで「企業の責務として、賃金引き上げと総合的な処遇改善に取り組む」との考えを改めて示した。
 経団連は、賃上げは各企業の業績と実情に応じて個別に決めるのが大前提との構えを維持している。また、中長期的には、コロナ後の社会変革を見据え、役割や成果に応じた報酬水準で処遇する「ジョブ型」雇用の活用など、日本型雇用の見直しも必要だと主張し、各社一律の賃上げには否定的だ。
 これに対し、連合の芳野会長は会談で「月例賃金にこだわり、格差是正を図る必要がある。中小企業の賃上げも極めて重要だ」と強調。その上で、「賃上げを起点とした需要喚起で経済を自律的な成長軌道に導く必要がある」との考えを示した。 (C)時事通信社