新型コロナウイルスの感染急拡大に伴い、全国の自治体では、若年層で無症状や軽症の患者に、自宅で自ら健康観察してもらう動きが相次いでいる。業務が逼迫(ひっぱく)している保健所の負担軽減が目的。東京都が31日、体調悪化の際などに24時間電話相談に応じる「自宅療養サポートセンター」を開設するなど、各地では重症者対応に当たる保健所とのすみ分けを急ぐ。
 都はこれまで、全ての自宅療養者に対して保健所などが電話やメールを通じ、体調に異変がないか確認してきたが、感染急拡大で対応を修正。「具合の悪い方、重症化リスクのある方に重点的に健康観察を行う」(都担当者)ため、自宅療養者のうち、50歳未満で基礎疾患のない無症状、軽症の人は保健所などの健康観察の対象外とした。
 その上で、こうした自宅療養者向け相談窓口を開設。自宅で体調に変化があった人を保健所や医療機関につなぎ、診療や往診が受けられるようにする。食事の手配やパルスオキシメーターの配送依頼にも対応する。都の担当者は「少しでも体調に不安を感じた際は24時間受け付けているのですぐに連絡してほしい」としている。
 大阪府では、39歳以下で重症化リスクがないと判断された場合、自宅療養を基本とする運用を31日から導入。府は自宅療養者の電話相談を充実させるため、2月5日以降、専用回線を300回線に倍増させる考えだ。宮城県も原則ホテル療養としていた患者のうち、39歳以下で重症化リスクの低い人を自宅療養に切り替えた。それに伴い、1月28日からフォローアップセンターの運用を始め、自宅療養者の相談を24時間体制で受け付けている。
 神奈川県は28日から、重症化リスクの低い6~49歳の陽性者に対し、医療機関の受診なしに自宅療養を選択できる「自主療養」の運用を開始。自主療養者には通信アプリ「LINE」を活用し健康観察してもらう。黒岩祐治知事は「県民の医療を支え、命を守るためだ」と理解を求める。
 政令市では、神戸市が高齢者や重症化リスクが高いと判断した患者を除き、自宅療養中の定期的な健康観察を29日から停止。専用回線を増設し、症状が悪化した患者に重点的に対応している。 (C)時事通信社