インターネット交流サイト(SNS)の「高額報酬」「即日即金」といった宣伝文句に誘われ、特殊詐欺グループに加担する若者が増えている。新型コロナウイルス禍の生活困窮も背景にあるとみられるが、警視庁は「逮捕のリスクが高く捨て駒にすぎない」と注意を呼び掛けている。
 同庁捜査2課は1月、特殊詐欺グループに所属する30代と20代の男を詐欺などの疑いで逮捕した。2人はうその電話をかける「かけ子」で、「コロナで仕事がなくなりSNSで見た闇バイトに応募した」などと供述。摘発のリスクを避けるため、特定の拠点に集まらず、自宅から電話をかける「テレワーク」だったとみられている。
 捜査2課などは、2人が所属するグループが昨年4月以降、東京、神奈川、大阪、愛知の4都府県で、総額約7000万円をだまし取っていたとみている。これまでにメンバーの13人を逮捕。多くは「闇バイト」で集められた「かけ子」だった。
 捜査関係者によると、SNSで「闇バイト」をうたう仕事に応募すると、カラオケボックスなどで「面接」が行われ、運転免許証など身分証の提示を求められることが多い。女性の応募者の場合、裸の写真を撮影されることもあるという。
 同庁犯罪抑止対策本部は「特殊詐欺グループの上層部には暴力団などの反社会的勢力が存在している」と指摘。一度、加担すると弱みを握られて抜け出すことが難しい上、詐取金の受け取り役や「かけ子」など末端メンバーとして逮捕されるリスクも高く、捜査幹部は「切り捨てられるだけだ」と強調し、甘い誘いに応じないよう求めている。 (C)時事通信社