【ロンドン時事】北欧諸国が相次いで新型コロナウイルス対策の規制の全面的な解除を始めた。新規感染者数は高止まりしているものの、高いワクチン接種率を背景に死者・重症者数を低く抑えられているためだ。ただ、コロナ禍の出口が見えたかどうかはまだ不透明な部分も残る。
 スウェーデンは9日からほぼ全ての規制を段階的に解除する。アンデション首相は3日の記者会見で「スウェーデンを再び開放する時が来た」と強調。「パンデミック(世界的大流行)は終わっていないが、新しい段階に移行している」と指摘した。
 ワクチン接種の勧告は続くほか、感染者に自宅隔離を求めることも維持する。ただ、コロナ禍で導入されたマスク着用義務や集会の人数制限などの大半の規制は撤廃される。
 既にデンマークが2月1日からコロナ規制の大半を解除。ノルウェーも同様だ。規制がなお残るフィンランドも来月にはほぼ全面的な解除を示唆している。
 感染力の強いオミクロン株の影響で、北欧諸国では昨年末から今年初めにかけて新規感染者が急増した。しかし、「病院の負担は感染の広がりほどには増えておらず、リスクの高い人々の大多数が3回目のブースター接種を受けている」(スウェーデン政府)として解除を決めた。北欧諸国では「新型コロナを社会にとって危険とは分類しない」(デンマークのホイニケ保健・高齢者相)と見なす声も上がっている。
 ただ、これがコロナ禍の終わりとなるかは未知数だ。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は「どの国も勝利や敗北を宣言するのは時期尚早だ」と主張し、警戒を緩めないよう訴えている。 (C)時事通信社