中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関、中医協)は9日午前の総会で、4月から始まる2022年度診療報酬改定を決定し、答申した。少子化対策の一環で、体外受精などの不妊治療を新たに公的医療保険に適用。オンライン診療の普及に向け、初診料を引き上げたほか、新型コロナウイルスを受けた感染症対策として診療所への新たな加算制度も創設した。
 20年の新型コロナ感染拡大後、初の改定となる。コロナ対応で明らかになった課題への対策に加え、22年から団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となることを踏まえ、医療機関の役割分担や地域連携を促す内容となった。
 菅義偉前首相が打ち出した不妊治療への保険適用では、4月から人工授精や体外受精が対象となる。このうち体外受精や顕微授精は43歳未満の女性が主な対象で、回数は最大6回までに設定。自由診療でほぼ全額負担だったこうした治療は、原則3割負担に抑えられる。第三者が提供した精子や卵子を用いた生殖補助医療や、受精卵の染色体異常を調べる「着床前検査」は適用を見送った。
 コロナ対策では既に入院や外来に関する特例加算が導入されており、これらの措置は当面継続する。さらに、地域で診療所が大病院と連携したり、院内の感染防止対策を強化したりした場合、報酬を上乗せする制度を創設。地域全体で感染拡大を防ぐ体制の構築を目指す。
 また、コロナ禍で特例的に認められていた初診時のオンライン診療が4月から恒久化されることに伴い、初診料を2140円から2510円にアップ。対面診療との差額を縮め、制度の普及を図る方針だ。 (C)時事通信社