【サンパウロ時事】ブラジルで6~7歳の小学生の非識字率が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)下で大幅に上昇し、10人に4人は満足に読み書きができないことが、地元教育NGOの調べで分かった。現在は対面授業が再開されているものの、長期にわたり遠隔授業を余儀なくされ、十分な教育を受けられない児童が多数いたためとみられる。
 NGO「トードス・ペラ・エドゥカソン」が地理統計院(IBGE)のデータを基にまとめた報告によると、6~7歳児の非識字率はパンデミック前の2019年時点で25.1%だったが、21年には40.8%へ急増した。この年齢の非識字児童の数は140万人から240万人に増えたという。
 また、貧困層の間で6~7歳の非識字率が33.6%から51.0%に跳ね上がった一方、富裕層は11.4%から16.6%と「微増」にとどまった。遠隔授業に必要な端末やネット環境の充実度などの差が、大きく影響したことが浮かび上がった。
 IBGEによると、19年時点で15歳以上の国民の非識字率は6.6%。教育環境をめぐる貧困層と富裕層の差が、貧困の悪循環やさらなる貧富の格差拡大の原因と指摘されている。
 NGOの責任者は、非識字率の上昇について「適切な時期に読み書きの能力を習得することは学習の基礎となるだけに、非常に懸念される」と指摘。「子供たちが勉強を続けられるよう、しっかりとした政策が緊急に必要だ」と、政府による対策を訴えている。 (C)時事通信社