新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」の会合が16日開かれ、全国の感染状況を分析した。座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は会合後の記者会見で、オミクロン株の流行に伴う「第6波」について、「2月上旬にピークを越えたと考えている」との見解を示した。
 感染者1人が平均して他人にうつす人数「実効再生産数」は、1月31日時点で0.98との推定値が示された。「1」を下回ったのは昨年11月28日以来で、第6波に入ってから初めてとなった。
 脇田氏は「感染のピークから遅れて重症者や死亡者数のピークが来る」と指摘。「十分に感染者数を下げないとリバウンド(感染再拡大)する可能性がある」と述べ、対策の徹底を求めた。
 専門家組織は、全国の感染者数について「ほぼ全ての年代で減少傾向となったが、80代以上のみが微増している」と分析した。「今回の感染拡大における死亡者は高齢者が中心の可能性がある」として、高齢の重症者の増加などで医療提供体制の逼迫(ひっぱく)が続くとの懸念を示した。
 会合では、オミクロン株に対するワクチンの3回目接種による発症予防効果について、暫定的な分析結果が報告された。
 2回目の接種から2カ月以内の発症予防効果は71%で、2~4カ月(54%)、4~6カ月(49%)と次第に減少した。だが、3回目を接種することで予防効果は81%に上ったという。 (C)時事通信社