時事通信の2月の世論調査で、内閣支持率は43.4%と1月から8.3ポイント減少した。政権発足以来、基本的に上昇基調にあったが大きく落ち込んだ。報道各社の調査も同様の傾向で、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種の遅れなど、政権がアピールしてきた「先手」の対応に疑問符が付き始めたことが背景にありそうだ。
 岸田内閣のコロナ対策を尋ねたところ、「評価する」(38.9%)と「評価しない」(37.9%)が伯仲。「評価する」が「評価しない」を約14ポイント上回った1月と様変わりした。
 首相は就任以来、菅前政権の教訓を踏まえ、コロナ対応で「先手」の対応を強調してきた。当初はオミクロン株の感染抑止に向けた厳しい水際対策を打ち出したことなどが好感され、各社の支持率は軒並み発足時より上昇した。
 ただ、その評価は揺らぎつつある。18日の調査でワクチン接種が「順調」と答えた人が25.9%だったのに対し、「順調でない」は59.3%。接種間隔の6カ月への前倒しや1日当たり100万回接種の目標表明が後手に回った首相に対し、自民党からは「どうしてこうも、もたもたするのか」(ベテラン議員)との声が漏れる。
 首相は「まん延防止等重点措置」を期限の3月6日で全て解除し、経済を動かして世論の風向きを変えたい考え。とはいえ、大都市圏を中心に高齢者の死亡も相次ぎ、出口が見えてきたとは言いがたい状況だ。
 菅義偉前首相はコロナ対策の長期化とともに支持率を下げており、与党からは「ここでとどめないと参院選でしっぺ返しを食らう」(公明党幹部)と不安視する声が出ている。 (C)時事通信社