国の重要無形民俗文化財「西大寺会陽」(裸祭り)が19日、西大寺観音院(岡山市東区)で無観客で開催された。本来はまわし姿の男たちが「宝木(しんぎ)」と呼ばれる護符を奪い合う祭りだが、新型コロナウイルスの感染拡大により昨年に続き争奪戦を中止。宝木を勝ち取った「福男」も初めて選ばない形で開かれた。
 日本三大奇祭の一つとされる裸祭りは、室町時代に始まり、500年以上の歴史がある。例年、本堂の「御福窓」から2本の宝木が投下され、約1万人の男たちが奪い合う。福男は、宝木を事前に選ばれた「祝主」の企業に授けることで商売繁盛などのご利益があるとされている。
 争奪戦がなかった昨年は、1989(平成元)年以降の歴代の福男たちを集め、くじ引きで福男2人を選んだ。
 今年は新型コロナ感染予防のため、くじ引きによる福男選びも中止。午後10時に本堂の大床に投下された宝木を、住職が祝主に直接授けた。
 祝主のヒカリホールディングス会長長田義光さん(71)は「宝木を受け取り感動し、感謝している。早くコロナが終わってほしい」と話した。 (C)時事通信社