天皇陛下は23日、62歳の誕生日を迎えられた。これに先立ち、皇居・宮殿「石橋の間」で記者会見し、長引く新型コロナウイルス禍に「誰もがお互いを思いやりながら、痛みを分かち合い、支え合う努力を続けることにより、この厳しい現状を忍耐強く乗り越えていくことができるものと固く信じております」と述べた。
 皇居での会見は即位後初めて。昨年までは旧赤坂御所で会見していた。
 この1年間、地方訪問は実現しなかったが、オンラインによる地方との交流は4件から11件に増加。東日本大震災の被災3県の被災者を見舞い、全国植樹祭などの恒例の地方行事も全てオンラインで参加した。「感染が収束しない現状では、国民の皆さんや世界の人々と私たちを結ぶ上で、有効な手段」と一定の評価をし、収束後も状況に応じて活用する考えを示した。
 5月に本土復帰50年を迎える沖縄への思いを問われると、「沖縄の人々は本当に多くの苦難を乗り越えてきたものと思いますし、このことを決して忘れてはならない」と語った。
 昨年12月に成年を迎えた長女愛子さまについては、「何とか無事に諸行事を終えることができ、安堵(あんど)しました」と述べ、成年皇族としての活動に期待を寄せた。
 秋篠宮ご夫妻の長女小室眞子さんの結婚をめぐっては、「多くの方に心配をお掛けすることになったことを心苦しく思っています」と述べた。一方で、眞子さんの体調に影響したとされる週刊誌報道やインターネットの書き込みについては、「憲法が保障する基本的人権として、尊重すべき」とした上で、「時に、人の心や立場を傷つけることもあるということを常に心にとどめておく必要がある」と話した。 (C)時事通信社