新型コロナウイルスの水際対策が1日、緩和される。しかし、1日当たりの入国・帰国者の上限は1500人増の5000人。「コロナ鎖国」との批判が出る中、来日できない外国人留学生は多く、留学先を他国に変える動きも出る。大学関係者は「日本離れ」を懸念し、「入国枠を広げて」との声が上がる。
 出入国在留管理庁によると、2021年12月に入国した留学生は再入国も含めて842人。うち新規入国はわずか12人だった。留学ビザを取得しながら海外で足止めを受けている人は約15万2000人に上る。
 早稲田大にはコロナ以前の19年度は8350人の外国人学生が在籍していたが、20年度は6762人に減少。21年度の新規受け入れは約300人にとどまる見込みで、同大留学センターの担当者は「母国に帰った学生が本学の良さを後輩に伝え、後輩が入学する流れが断ち切られ、将来的に影響が出るのではないか」と危ぶむ。
 例年600~700人の留学生が在籍する東京外国語大では21年4月以降、交換留学生104人が来日できていないという。留学生課の高尾敏史課長は「入国制限は留学先に日本を選ぶ上でネガティブなメッセージになっている」と指摘。約90人が春からの留学を希望しているが、「1日5000人の枠で留学生は何人入国できるのか。来日のめどは立っていない」と語った。
 留学生を支援する「コロナ禍の日本留学の扉を開く会」が今年1月、留学予定者3115人に実施したアンケートによると、「留学中止を検討している」と答えた人が全体の45.1%、「中止の可能性がある」が22.5%に上った。日本留学を断念した場合、46.4%が「他国で、他言語を勉強する」と答えた。
 アンケートには「6カ月先の人生プランを立てられない」「日本に歓迎されていないと感じた」などの声も寄せられた。同会代表のダビデ・ロッシさん(39)は「ウィズコロナを念頭に入国できるシステムを考えなければ状況は悪化する。4月の入学時期を逃すと、(次の機会は)半年か1年先。そうなれば日本行きはキャンセルされるかもしれない」と話した。 (C)時事通信社