新型コロナウイルスワクチンの3回目接種をめぐり、岸田文雄首相が1日100万回の目標達成期限としていた2月が終わった。日別の接種回数の把握には時間がかかるため、目標を達成できたかは確定していないが、月末までの接種総数は当初想定の3750万回に届かなかった。
 松野博一官房長官は1日の記者会見で、目標に到達したか否かに関し「接種記録は(自治体などから)後日報告される部分もあり、接種回数の正確な把握には一定期間を要する。引き続き接種状況を注視したい」と述べるにとどめた。
 ワクチン接種記録システム(VRS)に2月末までに入力されたデータに基づけば、日別の接種回数は同18日の95万回が最多。ただ、接種実績が接種当日に報告されるとは限らず、数日分まとめて入力されるケースも多い。接種回数が今後、さらに積み上がる可能性もある。
 このため、堀内詔子ワクチン担当相は1日の会見で「振り返ったら、100万回を超えている日が何日も出てくると思う」と期待感を示した。
 一方、政府は1月に接種前倒しを決めた際、2月末までに3750万人が3回目接種の時期を迎えると計算。対象者向けにこれまでに5000万回分超のワクチンを配送した。しかし、2月末までの接種総数は2580万回。今後報告が続いたとしてもさらに1000万回以上積み上がる勢いはなく、3750万回に届かないのは確実だ。
 ワクチンがあるのに接種総数が伸びない一因とみられるのが「副反応が報告される米モデルナ製ワクチンへの不安感」(自治体関係者)。懸念解消のため、首相は4日にもモデルナ製を接種する。堀内ワクチン担当相、前担当閣僚の河野太郎自民党広報本部長も週内に受けることにしている。
 堀内氏は1日の会見で、接種希望が多い米ファイザー製800万回分を追加配送すると発表したが、今後の接種想定は3月末6370万回、4月末8080万回と一気に増加する見通しだ。接種の伸び悩みが続けば、想定と実際の「ずれ」はさらに広がることになる。 (C)時事通信社