新型コロナウイルス治療薬開発をめぐり、医療ベンチャー「テラ」(東京都新宿区)に虚偽情報を開示させた事件で、第三者割当増資のために預金通帳のデータを偽造したなどとして、警視庁捜査2課は3日、私電磁的記録不正作出・同供用容疑で、不動産会社社長石川義朗容疑者(42)=墨田区緑=を逮捕した。同課は認否を明らかにしていない。
 逮捕容疑は2020年9月、業務提携先だった医療機器開発「セネジェニックス・ジャパン」(千代田区、破産手続き中)から約35億円を調達するとしたテラ社の発表をめぐり、セネ社の資金調達元に十分な資金があると装うため、通帳データを偽造するなどした疑い。
 同課によると、偽造はセネ社前社長竹森郁容疑者(50)らが依頼。資金調達元の飲食店経営会社(豊島区)の口座には数十万円しかないのに、75億円以上あるように残高を改ざんしていた。
 テラ社は20年10月、第三者割当増資に当たり、「飲食店経営会社の通帳の写しを入手し、残高が75億円超と確認した」などと公表。セネ社には増資を引き受ける資金の裏付けがあるとしたが、最終的にテラ社に支払われたのは約100万円だった。 (C)時事通信社