輸入小麦の売り渡し価格引き上げで、小麦を原材料とする食品への影響は必至だ。コロナ禍からの経済回復などを背景に、既に食品の多くが値上げされており、食卓にとってさらなる打撃となりそうだ。
 製粉大手の日清製粉(東京)は、食品メーカーや外食企業への小麦粉の販売価格引き上げを検討すると明らかにした。
 歯止めがかからない原料高騰に食品関連企業は頭を抱える。ある洋菓子メーカーは味や品質を落とさずに商品を販売するため、工程を細部にわたって見直すなどコスト削減に知恵を絞る。担当者は「企業努力は限界に近づいている」と悲鳴を上げ、原材料価格がさらに上がれば値上げも考えざるを得ないという。製パン大手は「コストアップの額を精査し、消費者や小売店に受け入れてもらえる対応策を検討していく」と話した。
 ロシアのウクライナ侵攻に伴う混乱の収束は見通せず、影響が長期化する恐れもある。外食大手は「値上げは簡単にできないが、検討する局面が来るかもしれない」と身構える。
 ニッセイ基礎研究所の井出真吾氏は「原材料だけではなく物流費も上昇しており、この先も半年から1年程度は食品の価格上昇が見込まれる。消費者にとっては打撃となるだろう」と指摘する。 (C)時事通信社