今年(2022年)2月10日に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する2剤目の経口薬として特例承認されたニルマトレルビル/リトナビル(商品名パキロビッドパック)。有効性が期待される一方、併用禁忌薬が多数あることに注意が必要となる(関連記事「コロナ2剤目の経口薬、使用上の注意点は」)。日本精神神経学会は3月9日、精神科領域で投与が想定される薬剤のうち、同薬の併用禁忌・使用注意となるものを提示して注意喚起した。

精神科領域では12成分が併用禁忌

 リトナビルは肝臓の薬物代謝酵素CYP3Aと強い親和性を示すため、他の薬剤の代謝を競合的に阻害して血中濃度を上昇させる懸念がある。そのため、医薬品38成分とセイヨウオトギリソウ含有食品が併用禁忌であり、また70近い併用注意薬が存在する。

 日本精神神経学会はこれらのうち、精神科領域で投与が想定される薬剤を下記のように提示し、注意を呼びかけている。

表. 精神科領域におけるニルマトレルビル/リトナビルの併用禁忌薬と併用注意薬

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(日本精神神経学会プレスリリースを基に編集部作成)

日本泌尿器科学会も注意を呼びかけ

 なお、日本泌尿器科学会も2月、泌尿器科領域で用いることが多い薬剤として、アパルタミド(商品名アーリーダ、併用禁忌)、シルデナフィル(商品名バイアグラ、併用注意)、タダラフィル(商品名アドシルカ:併用禁忌、商品名シアリス、ザルティア:併用注意)を挙げている。

(安部重範)